晴れの日はきらい
ふたりは雨の街に住む
通りを行く車が水を跳ねる
その音を信仰する

傘はささない
あらゆる水のつぶを
けして裏切らない
すべてを赦す

それでもいつか
きっと晴れたりしてしまう
「空から来たから空へ還る、
また来るかは知らない」

晴れの日にひとり、傘をさす
あとは何もない

書:武田地球

春秋蜜柑

発行日:2021年5月8日
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