台湾その後に

そんな訳で台湾詩人ふたり旅。
行きの飛行機で隣に坐ったカップルは熟年のゲイだった。
何だか幸先のよい旅のはじまりに
というか、どうしてそれを確信したかというと
お魚と牛肉の2種類あった機内食、
お魚の方をチョイスした彼(男役だと思う)が

ねえねえ〜、やっぱり牛肉の方がいい〜

と言い出し取り替えてあげたもう一人の彼(ということは女役)が

取り替えてあげるのは愛してるからなんだゾ!

と普通に話していたからでこれがただの男友達だったとしたら
今までの私の人生は全て間違っているのではないか
というのは大げさにしてもとにかく
そんなふたりの会話を聞いていたのは私ひとり、
隣でちきゅうさんはホビットを観ていたし、
私は3時間キリンジとサンボマスターを交互に聞いた。

今回はパッケージツアーに乗ったので
空港からホテルまでの送迎もあり、その時
知っていると便利な中国語メモのようなものを渡され
しげしげと眺めていたちきゅうさんが

単語集の中に「古だぬき」
っていうのがあるけど ・・・ これいつ使う ・・・?

と言い出し私たちふたりは笑いが止まらなくなり
更によくよく見ると

岡惚れ

という単語まであり、

一体現地の人とどのような会話をしろというのだ??

ということでホテル着。
(以下次号)

書:坂本パルコ

春秋蜜柑

発行日:2021年5月8日
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