キャベツ畑

無数の緑のかたまりが
等間隔に並んでる
生きているのか死んだのか
キャベツ畑に蝶が飛ぶ

女はキャベツ以外だ
時間をわすれて立ったまま
その景色を見ている

昨日うまくいったはずのことが
今日になって最悪の結末を迎えた
けれど通り過ぎて行くしかない
家に帰って冷蔵庫をあける
キャベツがひとつだけあり
他には何もない
仕方ないから蒸す
蒸して食べる

書:武田地球

春秋蜜柑

発行日:2021年5月8日
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