まいご
住宅街にも墓がある
しらない道に片方だけの手袋が落ちている
坂道をくだる自転車は速くなる
それにわたしは急に、ふかい空をみてしまう
もう何も知らないことにする
枯れたイチゴをみる
まだ思い出すことがある
もっともっと足音をたてずに歩く
朝も夜もきらいだ
うしろで父親が
「あんたはなにをいうとるんや」と言った
そこからふっと、日曜日がはじまる
これは決して一人では見つからなかった
書:武田地球
parco sakamoto × chiQ takeda
住宅街にも墓がある
しらない道に片方だけの手袋が落ちている
坂道をくだる自転車は速くなる
それにわたしは急に、ふかい空をみてしまう
もう何も知らないことにする
枯れたイチゴをみる
まだ思い出すことがある
もっともっと足音をたてずに歩く
朝も夜もきらいだ
うしろで父親が
「あんたはなにをいうとるんや」と言った
そこからふっと、日曜日がはじまる
これは決して一人では見つからなかった
書:武田地球